大英博物館で日本マンガ展!

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令和元年5月23日から8月26日まで、イギリスの大英博物館(British Museum)で、海外では最大級の日本マンガ展“Citi Exhibition MANGA”が開催中です。

今回はそのレポートです。私は直前までニューヨークのQueers & Comicsで発表していて、ロンドンでの研究会のお誘いを受けたこともあり、展示の関係者ではないのですが、ロンドンの国際交流基金にお願いして、現地で日本マンガに関する講演をすることを条件に、21日に行われた内覧会および関連のオープニングイベントにお招きいただきました。
この展覧会にはコミックマーケット関連展示も含まれており、共同代表の安田さん、事務局の里見さん、米澤英子さんとも各イベントでご一緒しました。今回、日本→ニューヨーク→(フランクフルト経由)ロンドン→日本という、初の「世界一周チケット」を使ってのフライトです!大英博物館で日本マンガ展! なんて素敵な響きでしょう。体力的にはヘロヘロになりながらも、いざ出発!

[執筆者紹介]

藤本 由香里
評論家 明治大学国際日本学部教授
07年まで編集者として働くかたわら、コミックを中心に評論活動を行う。08 年から明治大学へ。
1年半のニューヨーク滞在、半年のシンガポール滞在を終え、2017年3月末に日本帰国。著書に『私の居場所はどこにあるの?』(朝日文庫)、近著に『きわきわ』(亜紀書房)、福田里香・やまだないと両氏との共著『大島弓子にあこがれて』(ブックマン社)など。

いざ! 内覧会へ!

内覧会にたどり着くまでの道のりもたいへんだったのですが、そこは割愛。ドキドキしながら大英博物館の正面玄関にたどり着くと、黒地にオレンジ色で“マンガ”と書いた大きな看板に、ごぞんじ『ゴールデンカムイ』のアシㇼパさんが!入り口はここでいいのかな…と躊躇していると、手塚真さんに遭遇。いらしているのは当然ですが、しょっぱなに手塚治虫さんの息子さんに会うというのは、なんだか幸先がいいような気がします。入って左奥のギャラリーが展覧会場。その手前でレセプションが始まります。ここでコミケットの安田さん、里見さん、米澤さんとも無事に顔を合わせることができました。
今回の展示にかかわる萩尾望都先生をはじめとする作家さんたち、講談社・小学館・集英社・白泉社の名だたる編集者の方々がいらして、挨拶できた方もいるものの、広い会場でご挨拶を失してしまった方々も多数いらしたと思います。華やいだ雰囲気の中で始まるオープニングのご挨拶。すべてが英語なので、興奮のせいかお散歩を始める頭の中で、すべてが耳をすり抜けていったことはご容赦を。でもどなたのご挨拶も、日本マンガの人気と多様性と、ジェンダー両義性にふれていらしたような気がします。絶対ここにいらっしゃるはずなのにまだお会いできていない方々が…と心を残しながらも、内覧会のオープンにはやる心! 扉が開いたら、いざ、展覧会場へ!

アリスの穴の中へ

展覧会場に入って、最初にみなさまを迎えるのはアリスです。もちろん『不思議の国のアリス』。イギリスを代表する児童文学で、同時に“ロリコン”のはしりのようにも言われる、ちょっと変な(Queerな)作品でもあります。入り口の左側には、もちろんオリジナルのルイス・キャロル『不思議の国のアリス』の挿絵画家・テニエルによるアリスの後ろ姿。そして右側にはCLAMPのアリスが飛び跳ねています。その横にパネルがあって、「『不思議の国のアリス』はたくさんの日本マンガに影響を与えています。私たちはみなさんを<ウサギの穴>をくぐり抜けた向こうの不思議な旅へご案内します」。そして最初の、“Pictures run riot 思いつくままに描く”というパネルの横には、『不思議な国のアリス』をモチーフにした星野之宣さんの『アリス』。さらに奥には、行く手を覗き込む大友克洋の『不思議の国のアリス』の後姿も。みなさんの中には、
「なんでアリス?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、じつはイギリスでは、日本マンガはあまりポピュラーではありません。 もともとイギリスは言語が英語なので、マンガに関してはヨーロッパ文化圏というよりアメコミ文化圏で、21世紀の初頭までは、読まれているマンガ=コミックの95%がアメコミ。ヨーロッパのバンドデシネも日本のマンガも、残りの5%を分け合っているだけ、というおそるべきアメコミ文化圏でした。その後、2002年からアメリカで日本マンガがぐんぐん人気を得るようになってイギリスでも日本マンガが読まれるようにはなったわけですが、基本的に英語版の日本マンガはアメリカ版の輸入で、イギリス版の英語翻訳は、まずありません。数年前にロンドンの書店で調べたことがあるのですが、これは日本マンガに限らずヨーロッパのマンガであるバンドデシネの翻訳も同じで、アメリカ版でなく、イギリス独自の英語版があったのは、私が確認した限り、唯一、マルジャン・サトラピ『ペルセポリス』だけでした。つまり、イギリスにおいて自国のマンガとして主流なのは今もって、かつての「パンチ」の流れに属する風刺マンガで、ストーリーマンガ=コミックは基本的にアメリカに属し、アメリカ経由で輸入されるものなのです。これは内覧会の時に日本の出版社の方からも伺ったのですが、イギリスのマンガのシェアはヨーロッパで、北欧よりもロシアよりも低い。おそらく欧米主要国の中で日本マンガのシェアが最も低い国がイギリスです。
つまり、マンガが人気だから大英博物館で展覧会が開かれたわけではなく、市場ではそれほど知られていないのに、大英博物館で展覧会が開かれている。
そこに今回のマンガ展を理解する鍵があると私は思います。だからこそ、人々が「マンガ」を理解するための入り口がたくさん必要であり、「アリス」はその「鍵」となる入り口の一つなのです。
ここからはあなたの知らない世界。ちょっと不思議で奇妙な世界。でも、入ってその世界に浸ってみれば、きっと楽しめる。そう! ウサギを追って穴に入っていったアリスがそうであったように。
不思議な「マンガ」の世界へようこそ!

日本マンガが「作られるところ」

この「ウサギの穴を抜けた世界」を案内するのは鳥獣戯画のウサギさんです。というか、こうの史代さんの『ギガタウン 漫符図譜』のウサギ「みみちゃん」です。
こうの史代さんの『ギガタウン 漫符図譜』というのは、鳥獣戯画のキャラクター(?)を使って、マンガの記号である漫符やオノマトペ(擬音語・擬態語)についてマンガで解説というか作品化した、
たいへんに面白くチャレンジングな単行本です。その『ギガタウン』の「みみちゃん」を案内キャラクターにして展示は進んでいきます。
つまり、アリスと鳥獣戯画の「ウサギ」がイギリスと日本をつないでいるわけですね。振り返った位置に、これもこうの史代さんの『ギガタウン』を使いながら、「マンガは右から左に読む」等の基本的なマンガの読み方が解説されていきます。と同時に、まず目に入る最初の展示は、手塚治虫が鳥獣戯画にみる日本漫画の要素を語るNHK日曜美術館のビデオです。
しかし決して鳥獣戯画が現在の日本マンガの直接のルーツだとは言っていないところがミソです。何をマンガのルーツとするかは定義にもよりますが、明らかに西洋の影響を受けて発展してきた、コマと絵と吹き出しの組み合わせで物語を語っていく、複製芸術としての現代のマンガは、鳥獣戯画を直接のルーツとはみなせません(コマも吹き出しもない「鳥獣戯画」は、肉筆である点でもここから外れます)。
そのことはキューレーターもよくわかっていて、modernなマンガは19世紀の終わりから始まると、展示にちゃんと書いてある。けれど大英博物館で日本マンガ展を開催するにあたっては、「日本美術の伝統」とのかかわりも外せず、こうした導入になっているのだと思います(“ウサギ”も重要なキーモチーフですしね)。そのあと北澤楽天と岡本一平の展示が続きますが、とくにこの展覧会の歴史編で北澤楽天がフィーチャーされているのは、オーストラリア出身のナンキベルに師事し、渡英もした北沢楽天が、まさにイギリスと日本のマンガ文化をつなぐ存在だからでしょう。
導入のところでは、歴史や読み方だけでなく、「マンガはどのようにして作られるか」という展示も続きます。石ノ森章太郎『マンガ家入門』の紹介や、マンガを描く道具(井上雄彦さんのもの)の展示があり、夏目房之介さんの「『漫画学~マンガでマンガを読む』より コマトピア」の展示があるかと思えば、出版社の編集部の大きな動画展示がある。
そこでは、小学館・集英社・白泉社・講談社各社から編集現場での心得等のビデオメッセージが流され、日本のマンガ製作において編集者の果たす役割がいかに大きいかも説明されています。
また、「マンガ製作の現場」ということでは、「浦沢直樹の漫勉」の東村アキコさんの回(「雪花の虎」)とさいとう・たかをさんの回が紹介されていて、それが、さいとうさんの『無用ノ介』の表現の斬新さの紹介にもつながっていきます。表現の特徴の解説をしながら、さいとうさんの『運慶』も含めて入り口近くに時代劇が並ぶのは、やはり「日本」のイメージ導入なのでしょう。しかしその中に東村さんの『海月姫』や、マンガ家自伝風マンガである『かくかくしかじか』も差し挟まれ、歴史的な経緯と、「マンガはいかに作られるか」を導入で同時に見せていこうという意図がうかがえます。

過去と現在

新しいスペースに入ると「手塚登場」。その最初は、戦後マンガの画期をなしたといわれる『新宝島』です。
じつは手塚の『新宝島』のルーツはディズニーコミックス『DonaldDuck PIRATE GOLD!』にあるのではないかというライアン・ホームバーグさんの説をすかさず出してきているのはさすがというか、
ここでも、英語圏のコミックと日本マンガとのつながりを示そうという意図でしょう。手塚の『メトロポリス』の横にフリッツ・ラング監督の映画「メトロポリス」が掲げられているのも同様の影響関係の掲示です。
それもある意味「過去からまなぶ」例ですが、この大英博物館でのマンガ展で最も特徴的なのは、現代のマンガと、モチーフが共通する江戸後期~明治初期の作家による日本美術を並べて見せた展示ではないかと思います。
たとえば井上雄彦『バガボンド』を挟んで、河鍋暁斎の「墨塗之図」と月岡芳年の「斉藤大八郎」の下絵が掲げられています。もちろん両者と井上さんの『バガボンド』との直接の影響関係はないと思いますが、宮本武蔵を主人公とする『バガボンド』が江戸時代の雰囲気を写しとろうとしていることは確かなわけで、並べてみると雰囲気は似通っている。ここにも一つ、江戸時代の美術なら観る、という人々との間に通い道を作ったということでしょう。あるいはもっと単純に、日本=サムライと連想する一般の人からも入りやすいようにしているとも言えます。
その横に展示されている大友克洋『さよならにっぽん』のキービジュアルのクジラと、歌川国芳の「宮本武蔵の鯨退治」の鯨とは、もう少し直接の影響関係が感じられます。並べてみると、ああ、なるほどね、と思う。そして杉浦日向子の作品群が、江戸時代の浮世絵のタッチを下敷きにしていることは論を俟たないでしょう。そして井上雄彦『バガボンド』の横の河鍋暁斎の絵の向こうには、
假名垣魯文の依頼を受けて河鍋暁斎が当時のなだたる歌舞伎役者たちを妖怪になぞらえて百鬼夜行の趣向で描いた、全長17メートルにもおよぶ巨大な歌舞伎の引幕「新富座妖怪引幕」の現物が展示されています。この引幕の向こう側の端が「ホラー」と「妖怪」マンガに連なっていくというわけです。

マンガが「売られるところ」

先の「過去からまなぶ」の対面には、「マンガの表現」と題して、赤塚不二夫「ウナギイヌの最期」や、『ドラゴンボール』『美少女戦士セーラームーン』などの有名どころが並びます。
萩尾望都『ポーの一族』や、こなみかなた『チーズスイートホーム』(この作品は、ものすごく海外で人気が高いです!)が展示されているのもこの最初の部分。ここまでが、マンガの読み方や歴史を学ぶ入門編といえる部分です。大英博物館のマンガ展がもう一つ特徴的なのは、これらの入門編を抜けた後の、展示のちょうど中央あたりに、「マンガが売られるところ」すなわち書店のイメージが、周囲を半開放の棚で囲ってしつらえられていることです。囲いの手前には、江戸時代の「草紙」を売る店から、辰巳ヨシヒロが描いた昭和の貸本屋などのイメージが並びます。そして奥には、大きく引き伸ばされた、今はなき老舗の漫画専門店「コミック高岡」の写真が! それもただ写真が貼ってあるだけでなく、三つのパートに分かれて、寝そべっている『ギガタウン』のウサギさん「みみちゃん」が読んでいる本のQRコードから「少年ジャンプ」の無料公開マンガが読めるし、本棚のアップもあるし、書店の壁にある新刊案内のポスターや「電子書籍取扱い店」「青少年健全育成協力店」などの表示をきちんと見せているのも感涙もの。そしてその上と左右の壁には、星野之宣『宗像教授異考録 大英博物館の大冒険』のイメージ投影が上下に走っていきます。じつは星野之宣さんと大英博物館はたいへん親しい関係にあり、これまでに行われた大英博物館でのマンガ展では必ずといっていいほど星野之宣さんの作品がフィーチャーされています。今回も、導入も星野之宣さんの『アリス』ですし、中央の書店スペースでもこのように『宗像教授…』が常時イメージ投影されている。今回の展覧会のキービジュアルが『ゴールデンカムイ』のアシㇼパさんであるのも、それと無関係ではないと思います。
つまり、大英博物館にとってマンガと民俗学・文化人類学は地続きで考えられているようなんですね。だから宗像教授が出てくるし、『ゴールデンカムイ』がキービジュアルだし、また諸星大二郎も大きく扱われている。それを、東洋を西洋とは違うエキゾチズムの視点から語ろうとする「オリエンタリズム」だと批判することもできますが、まあ、西洋の立場からするとそう見えるだろうな、とも思います。なにより、まだあまり日本マンガが一般的には親しまれていない現状では、一般にわかりやすい回路を使うというのも、一つのやり方ではないかと思うのです。さて、この囲いの外側には、マンガの英訳本やあるいは日本語そのままのマンガもたくさん置かれていて、QRコードから電子版のマンガを読むこともできるようになっています。実際にここに座ってマンガを読んでいる若い人たちもいました。

「すべての人にマンガがある」

続くコーナーでは、マンガの多様なジャンルを紹介して、自分のお気に入りを見つけてもらおう、という趣向です。「スポーツ」「ホラー」「音楽」「愛と欲望」……などなど。
「スポーツ」では『あしたのジョー』と『キャプテン翼』、障害者スポーツとして井上雄彦『リアル』。「ホラー」では伊藤潤二、続いて妖怪もので水木しげると『妖怪ウオッチ』。
「音楽」では『ブルージャイアント』をフィーチャー。「愛と欲望」に萩尾先生の作品が再び登場し(「柳の木」)、その下に末次由紀『ちはやふる』。通路を挟んで横には、竹宮惠子『風と木の詩』。この展示に作品冒頭のショッキングなベッドシーンが掲げてあるのは、「おお! 大英博物館がんばったな」という印象。
この作品も「児童ポルノ」と非難されかねないプロテスタントのキリスト教圏の中では勇気ある挑戦です。「愛と欲望」には、「日本マンガはしばしば性的に過激だと非難を受けるが、女性と子供を守るために規制が必要だとする人がいる一方、表現の自由を守るべきだという強い反発も見られる」というような解説がついています。『風と木の詩』の並びには、田亀源五郎『弟の夫』と、よしながふみ『きのう何食べた?』。ちなみにこの展覧会の1日前の5月22日から半年間、ロンドンのジャパンハウスでは「LGBTとマンガ」展を開催しており、田亀さんのトークイベントも開催されて盛況でした。(私の講演もこの流れで、「少女マンガにおける女性同士の愛」がテーマでした)。大英博物館の展示ではこのほか、「SF」として松本零士『銀河鉄道999』、竹宮惠子『地球へ…』が掲げられ、「変身」として石ノ森章太郎『サイボーグ009』、そして諌山創『進撃の巨人』。『進撃の巨人』は巨人の巨大な頭部も立体展示され、存在感を示していました。「信仰と信念」では、手塚治虫『ブッダ』と、中村光『聖おにいさん』。そして『NARUTO』と『ONE PIECE』と『ゴルゴ13』、そして『ジョジョの奇妙な冒険』が近接して並んでいたのもたしかこのあたり。イギリスではBBCが強いせいか、あまり日本のアニメが放映されておらず、日本アニメを見て育った子供たちが少ないことも日本マンガがあまり知られていない理由です。なのでこの大英博物館の展示でも、子供向けにアニメ化された作品が中心にならず、けっこうガロ系とか大人向け・青年向けの作品がフィーチャーされているのも、大きな特徴と言えるでしょう。この展示の周りの壁には、たくさんの人気作品の中からキャラクターを抜き出して拡大展示し、その中央に基になった原画を展示するという形で見どころ満載。ここで選ばれているキャラクターたちも、たとえばつげ義春『ねじ式』だったりするのです。

社会とマンガ、未来のマンガ

このあたりは境目が判然としないのですが、「社会とマンガ」のところには、原発事故をテーマにした『いちえふ』や、しりあがり寿さんの『あの日からのマンガ』。
そして広島の原爆をテーマにした、こうの史代『夕凪の街 桜の国』。コミックマーケットやコスプレサミットに関する展示もこのグループに入っていて、入り口には「チャージをしてからコミケに行こう!」というJRの啓発(?)ポスター。そして大きなスクリーンにコミケの様子が映し出されていきます。
下の方には「謎の銀行員さとみちゃん」(笑)のイラスト付きで里見直紀さんの紹介も。「学習漫画」の説明もあり、『名探偵コナン』はここに登場。「マンガと博物館」と題して、京都国際マンガミュージアムの、質の高い複製原画のプロジェクトである「原画ダッシュ」の紹介もあり、ここで新旧さまざまな少女マンガの複製画が展示されています。「過去の世界」では諸星大二郎『暗黒神話』のほか、ヤマザキマリ『オリンピア・キュロス』、星野之宣『海帝』など。また、谷口ジローとメビウスの合作である『イカル』や、二コラ・ド・クレイシーと松本大洋の合作マンガなども展示。海外で爆発的な人気を得ている『ワンパンマン』がやはりこのあたりの展示だったのは、『ワンパンマン』のベースがスーパーヒーローだからでしょうか。西洋と東洋の融合というのがコンセプトにありそうです。
そのほかポケモンのメディアミックスとか、赤塚不二夫のオノマトペを立体化して構成した、赤塚りえ子さんの「家訓(ディテール)」の展示も。娘の赤塚りえ子さんは、
90年代から英国で学び、現在もロンドンで暮す現代芸術家。そのせいか、本展覧会でも赤塚不二夫の存在感は強いです。最後に、オノマトペや背景の入った画面の中に、自分たちの姿を漫画風に納めた「作品」を作ることができるアプリで展示は締めくくられます。内覧会の時間も限られており、抜けている作品や作家も多いと思いますが、ご容赦を。オープニング関連イベントしては、ジャパンハウスと日本大使館での萩尾望都さんのトーク、先述の田亀源五郎さんのトーク、そして『キャプテン翼』の高橋陽一さんとサムライブルーのザッケローニ監督のトーク(!)などがあったことを申し添えておきましょう。ちなみに、この素晴らしい展覧会のキューレーターは、中心となったNicole Rousmaniereさん以下、3人すべて女性。展覧会は8月26日まで大英博物館で開催中。
もし興味を惹かれたらぜひロンドンへ!また、展示以上の解説が入った展覧会カタログの書籍版“Graphic Power of Manga” もamazonの洋書の扱いで日本から予約できます(8月20日発売予定)。
「ロンドンまではいけないけど興味がある」という方は、こちらをどうぞ。ただし解説は英語なので、そこはご注意を!

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