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I. 80年代のコンテンツ文化

@ 80年代前半のコンテンツ文化とファン層の動き


Y: まずは80年代のコンテンツ文化の状況を整理してみましょう。

三崎尚人(以下、M):
『機動戦士ガンダム』の制作が劇場版も入れると82年ぐらいまで続く。『宇宙戦艦ヤマト』も83年春に「完結編」が公開されて、『風の谷のナウシカ』や『うる星やつら2ビューティフルドリーマー』が84年の春。『超時空要塞マクロス』の劇場版が84年の夏に公開されて、そこで一旦アニメブームが終わるじゃないですか。85年ぐらいからオリジナルビデオアニメが急速に増えて、アニメがマニアのものになっていきます。自分の記憶だと、マクロス、うる星やつらとかまでは、普通の高校生が普通にアニメを観ていた。

Y:僕も思い出したんですけど、『1000年女王』ってありましたが、普通にみんな観てましたからね。で、「潘恵子の声、いいよね」とか一般の人が普通に言っていましたよ。俺が変なコミュニティにいたってわけじゃなくて(笑)。

M:当時、自分は高校生なわけですが、学校の文化祭の前日に『劇場版マクロス』の上映会が行われて、300人以上視聴覚教室に集まっちゃって、準備が滞って主催が怒られたっていうことがありました(笑)。

Y:まさにビューティフルドリーマー状態ですね(笑)。

M:全校生徒2000人の学校で300人集まるくらいにはアニメが普通だった。

Y:一般の人が観る「マンガ映画」としてのアニメーションの極点で、そこからマニアの人たちはOVAとかに流れていくんでしょう。あそこでアニメのファン層が分解しますよね。

I:アニメの享受層が、全部見る、一部見るという具合に分かれてく時代だったのだと思います。

Y:ファミリーコンピュータが出てくるのって83年で、84年ぐらいから一気に普及するじゃないですか。なんか一般の人が面白がってやる最先端の娯楽が、ファミコンになっていく時代があって。キラーコンテンツが出てくるのって84〜85年くらいからなんですよね。

M:『スーパーマリオブラザース』が85年。

I:『ドラゴンクエスト』(86年)とか『ファイナルファンタジー』(87年)とか......

Y:でも相変わらずみんなマンガは読んでるっていうとこですね。

I:やっぱり男子は『週刊少年ジャンプ』は絶対買わないといけないみたいな。それと僕はアニメの映画が上映されると前の晩から徹夜していました(笑)。ビデオデッキの普及も80年代ですよね。

Y:そうですよね。まあ家庭用のビデオデッキが出てきたのは70年代ですけど、普及は80年代ですよね。

I:普通に買えるようになってきたのが80年代中頃ごろですね。それでも、当時はビデオテープ一本が何千円とかの時代で。アニメの録画をとりそこねて、「取り忘れた第何話を録った方がいましたら送って下さい」みたいな情報交換が始まったのもそのころですよね。

Y:それと『ニュータイプ』の創刊がありますね。これが85年です。さっき三崎さんがおっしゃったように、84年くらいで一旦アニメブームがピークをむかえて、そのあとの新生アニメファンを拾っていくのが『ニュータイプ』なのかなと思います。

I:新しい世代ですね。『ニュータイプ』は誌面の作り方も、今までのどのアニメ誌とも違っていましたね。

Y:もっとおしゃれな、ファッション雑誌的な感じで出てきましたから。

A 80年代後半のコンテンツ文化の意義 ―1987年を中心に―

Y:たとえば1987年とかは、GAINAXの『オネアミスの翼』が制作されて、家庭用テレビゲームではRPGとかが伸びてくる時期です。

I:『レモンエンジェル』は深夜アニメのハシリだったし。

Y:『サンダーバード』の再放送の前にやってたんですよね(笑)。

I:で、マンガでは『ジョジョの奇妙な冒険』の連載が始まったりとかしてるわけで...

Y:そうか、ジャンプはまた売上が伸びてくるころですね。

I:『聖闘士星矢』ブームの頃ですね。

Y:『サムライトルーパー』ってこのころでしたかね?

M:『トルーパー』は88年です。87年は『聖闘士星矢』。

Y:あかほりさとる氏を中心とするアニメが流行る少し前ですよね。

I:『天空戦記シュラト』の前です。シュラトはトルーパーのあとだし。それとOVAでは『機動警察パトレイバー』(88年)ですよね?パトレイバーは OVA は価格が高いという定説を覆して、AXIAのCMを入れて、廉価にしたという面白い売り方をしていました。

Y:泉野明がでてくるAXIAのカセットテープのCMですね! 「カセットはXの領域を...」ってやつだ(笑)!テレビアニメは再び子供向けが主流になって、一方でマニア向けのOVAが発達してくるって流れがあるんですけど、このころが絶頂期ですよね。一方で GAINAXみたいな当時セミプロ系の会社が大企業と協力して『オネアミスの翼』という映画を制作して劇場公開する流れもありました。つまり、ターゲット層としてアニメファンが認識されてきたということですね。セルビデオでパトレイバーを制作するという決断も、購買層が想定できるからこそで。

I:ちょうど、バブル経済の崩壊前ですね。高いOVAがあれだけたくさん売れたっていうのは、好景気に支えられているところもあるのかもしれません。

Y:テレビもあってOVAもあって、しかもこのころ家庭用のテレビゲームがさらに発展しているときですよね。『ストリートファイター』などいわゆる格ゲーも出てきて。

I:マンガ雑誌全体の発行部数も伸びている時代ですよね。

Y:マンガ雑誌が新たに創刊されて、美少女マンガ専門誌もたくさん創刊され始めて、老舗の『レモンピープル』じゃなくて、そのあとの系譜が生まれていく流れです。

I:美少女マンガ雑誌が急速に増えて、書店で目立つようになります。これは、91年の事件の下地になっていくわけです。

B 80年代後半における コンテンツ文化の隆盛とコミケットの意義

Y:私、大学で、戦後のコンテンツ文化を10年単位で話していく授業をやっているんですけど、80年代だけは絶対に1回では終わらなくて、3回以上になっています。90年代ってメタ化の時代だから、カタログ的に見せれば説明は終わり、っていうふうに僕は割り切って話していますが、80年代ってカタログ的ではないから「オーバーグラウンドでこんなことがあったね」という内容で1回講義を使っちゃって、「アンダーグラウンドでこんなことあったね」っていうのをもう1回ぐらいやらないと終わらないという。

I:そうなっちゃいますよね。

Y:コンテンツっていう枠の中での嗜好の細分化とか、差別化とか進んでいくってことでしょうね。でも、僕はアニメとかマンガとかゲームが好きな人の嗜好の細分化の最大の受け皿がコミケットだと思っているんですよ。

I:細分化したものも何でも受け入れるっていうのが、コミックマーケットなんです。だからいろんなジャンルがある。この時代より以前からずっと、全部を受け入れられる姿勢をとっていたことが、ここで効いてくる。

Y:しかもただの受け皿じゃなくて、その中でコンテンツの再生産が行われて、さらにそこに集まった人々によって峻別されて、オーバーグラウンドに近いところにあがっていくという図式から考えると、コミケットの意義は深いというのが、僕の一貫した考えなんです。

市川孝一

1980年代より、コミックマーケットを中心に、様々な同人誌即売会の運営に携わり、2006 年9月より、コミックマーケット準備会共同代表となる。
また、2007年4月より始まった同人誌即売会COMIC1準備会の代表でもある。


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目次
表紙
座談会
コンテンツ文化史的にみるコミックマーケットの激動期 1
はじめに
I. 80年代のコンテンツ文化
II.〜1988年までのコミックマーケットおよび同人誌文化の状況
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