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コミケカタログ73出張版
特別寄稿:吉田 正高
戦後コンテンツ文化の発展にみるコミックマーケットの意義
- その1 -
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みなさんもご存知のように、去る8月30日から9月3日までパシフィコ横浜に於いて「ワールドコン」(世界SF大会)が開催されました。
この大会に、故米澤嘉博氏が協力を申し出ていたこともあり、その遺志を継いでコミックマーケット準備会もこの大会に参加協力しました。またなにより嬉しかったことは、米澤氏が「星雲賞・特別賞」を受賞したことです。(詳しい内容については、コミックマーケット73カタログ
1196〜1197ページ、もしくはコミックマーケット公式サイトの『ワールドコンアフターレポート』をご参照ください。)
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オープニングセレモニーの様子(右端は小松左京氏) |
そこで、今回のAIDE新聞は、そのワールドコンでコミケット準備会が企画したトークイベントの一つ、「コミックマーケットの文化的価値」吉田正高先生(東大特任講師)の講演を基に、講演者自ら本誌のために書き下ろしていただきました。
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講演する吉田先生
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戦後コンテンツ文化の発展にみる
コミックマーケットの意義 ― その1
吉田 正高
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■はじめに
昨今、国内においてコンテンツというカテゴリーで語られる文化のうち、特に漫画、アニメーション、ゲームなどの各分野において、クリエイターおよびユーザー双方にとって「コミックマーケット」という場が重要な存在となっていることを否定するものはいない。
漫画やテレビアニメーションに関心を持ったごく少数の愛好者がサークル(漫画研究会、同好会など)を結成し、そのような複数のサークルが合同で同人誌の売買を行う場を自主的に形成・運営し、さらに爆発的に発展していく一連の過程を考察することは、諸外国とは比較できないわが国におけるコンテンツ文化の多様性・重層性、さらにはコンテンツ市場形成の基盤となるクリエイターや享受層の成長と成熟を明確にすることにほかならない。
本稿では、主として第1回のコミックマーケットが始まった70年代後半から80年代までを、同時期の文化・社会状況との相関性を軸に、おおよそ10年刻みで概観し、コミックマーケットの文化的意義を探る。具体的には、戦後の国内コンテンツ文化の歴史を確認した上で、70年代末以降の各年代におけるコミックマーケットの意義と特質にかかわる認識の変化を確認することで、コミックマーケットの歴史と意義、さらには今日のコンテンツ文化にコミックマーケットが及ぼした影響を明らかにしたい。
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表紙
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