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第1部 今、どうなっているのか? 〜現場からの発言〜
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シンポジウム第1部では「今、どうなっているのか?〜現場からの発言〜」と題し、性表現に対して同人誌の現場はどのような形で自主的な規制に取り組み、また、どのような問題を抱えているのか、印刷、イベント主催者、同人誌書店、それぞれ三者の立場から現状が報告された。以下はその要約である。
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中村公彦(コミティア実行委員会)
コミティアは他のイベントと比較すると規模はあまり大きくなく、アダルトの割合も少ないので、今まで性表現に関してはあまり神経質になることはなかったが、ここ1、2年は修正を必要とする同人誌が増えてきて、印刷所側の修正基準にズレが出てきているのかも、という印象を受けている。同人は常に新しい層が入ってくるのと同時に、短い期間で爆発的に拡大した経緯もあり、経験の蓄積が充分に伝えられていない面があるかもしれない。個人が自分の責任において表現を追及していくためにも、今後もこういう話し合いが必要。
武川優(日本同人誌印刷業組合)
組合には全国で29社が加盟しており、コピー誌を除く全同人誌の内80〜85%が組合加盟社で印刷されていると思う。同人誌はまず印刷所の修正基準をクリアしなければ発行されないわけであり、我々はそれだけ重い位置にあると認識している。修正基準に関しては常にコミックマーケットにおける基準を念頭においており、組合員同士での検討・学習も日頃から行っている。露骨な表現がなされた原稿が持ち込まれた場合、印刷を拒否することは基本的にしない。拒否した場合、それがコミケ基準を理解しない他業者にまわり印刷される可能性があり、それを防ぐためにも、サークルには修正基準への理解を求め、修正を加えるようにしている。
鮎澤慎二郎(コミックとらのあな)
同人誌を販売するにあたっては、社内で何重ものチェック項目を設けており、作品ごとに逐一内容をそれに照らし合わせてチェックしている。チェック基準は即売会や印刷所との関係も考慮し、具体的な例としては即売会での頒布が差し止められた同人誌はこちらでも販売は見送っている。
川島国喜(メロンブックス)
18禁規定に関して、社内で細かなガイドラインはあるが、明確な基準として性器描写に修正が入っていれば基本的にOKという対応を採っている。印刷所の段階でチェック・修正は入っているので、販売店で問題が起きたことは今のところない。同人誌と商業誌では判断基準が別個に設けられており、同人誌の方が厳しいくらい。
市川孝一(コミケット準備会・COMIC1準備会)
コミケットアピールにあるように、まず第一に「性器の露骨な描写」に修正を入れるよう指導している。その他の基準、修正方法に関してもコミケットアピールを参考にして欲しい。内容をチェックするにあたっては同人誌の形態も重要であり、成人マークの入っていないものはゾーニングがされていないということで厳しいチェックが入るし、奥付の入っていないものも責任の所在が明らかでないので厳しくしている。また、同人誌即売会は対面販売なのだから、サークル参加者が責任もって18歳未満と思われる参加者には頒布しないようお願いしている。入稿スケジュールに余裕があれば、印刷所からの原稿チェック依頼も準備会は受けており、印刷所・サークル・準備会の連携はとれてきていると思う。
武田圭史(赤ブーブー通信社)
コミックシティは女性向け同人誌がメインのイベントで、また、わいせつ問題は男性向け同人誌での問題だと思われがちな面があり、コミックシティ参加者には「対岸の火事」と思っているところがある。その表れとして、近年、18禁表示をするサークルが減っていた。現在は、全参加サークルに18禁表示の推奨プリントと、18禁表示カードを送ってアピールを行っていて、効果は確実に出ていると思われる。
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