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■知的エリートとアイデンティティ(自己同一性、あるいは共同体への帰属意識)

共信:知的エリートと、日本でいわれている「官僚」というのは、イコールではないんですか?
増田:違います。ありとあらゆる知的労働を必要とする分野で、それを担える人の数が国民全体の15%から20%に限定されている社会が、知的エリート独裁といわれている社会です。アメリカもイギリスもフランスもそうです。イギリスはもともと貴族社会なので、貴族の家に生まれれば本人の出来に関係なくそういう部類に含まれますが、アメリカは完全に実力主義の社会で、自分たちが高校・大学の間に示した知的能力によって選抜されます。フランスはもっと極端で、国立のエリートだけを育てる大学に入学できたかどうかだけで決まります。そういう人たちが、政界、財界、文化の分野、すべてを牛耳っているんですよ。ところがその辺の認識が日本人は非常に欠けていて、たとえば日本は欧米に対して劣っているということを言う人たちの大部分は、日本の平均値と欧米の知識人の平均値を比べて、劣っていると騒いでいるんです。たとえば欧米の大衆レベルの人たちは、極端に言えば、新聞を読めない人が大部分です。
共信:そういうことって、その土地を少し旅行したくらいでは、なかなか見えてきませんよね…。
増田:欧米の典型的な大衆レベルの人たちの家に行くと、まず本棚がない。聖書と医学の手引書と子供の勉強用の本はありますが、大人のための本棚がない家が多いです。社会人になってから、一度も新聞を取ったことがない人が大部分です。そういう人たちが人口の80%前後を占めていて、その上に乗っかっている人たちの知的水準はものすごく高い、それが欧米の社会なんです。
助手:一方で、日本的な大衆社会では、ポピュリズム(大衆煽動的政治)化する危惧もあると思うのですが?
増田:それは、日本では扇動する人たちの頭があんまり良くないんで、うまくいかないんじゃないかと思いますけどねえ。知的エリート独裁社会では、大衆の間に自分らはいつも知的エリートの思うように動かされている、っていう憤懣というかマグマが常にある。で、そのマグマをうまく噴出させるのも、実は知的エリートの扇動家なんですよね。そういう雄弁術に巧みで、自分の舌先三寸で大衆をものすごい運動に駆り立てる人たちは、立派な知的エリート教育を受けていない限り現れません。日本でそういう扇動能力のある指導者が出てくるかというと、あまり考えられないでしょう。せいぜい2ちゃんねるの書き込みで気勢を上げてるのが関の山ですよ。
助手:しかし、増田さんが本を書いたってことに対して、そこに政治的な背景があるのではないか、と勘ぐられることはないんですか?証券会社の社員という立場などもあるし。その辺はどうなんでしょうか?
増田:たとえば、普通の生活をして来た人っていうのは、人を殺したり他人の財産を破壊してはいけないというタブーを当然持っているわけです。そのままでは兵士としては「使えない」ので、そういう時には違う価値観を後から注入しないといけない。これは、日本みたいに60数年ずうっと平和が続いている国から見れば想像もつかないような世界ですけれども、第二次大戦後もあちこちでしょっちゅう戦争に関わってきたアメリカのような国では、大衆の持っているごくごく普通の倫理観とはまったく違った行動倫理で使わなければいけない、大衆を兵士に変換するプログラムが必要なわけですよ。それはイデオロギーとか何とかはまったく関係がない行動心理学の世界で、普通なら人を殺してはいけないと思っている人間に対して、敵国の軍服を着た兵士を見たら自動的に引き金を引けるよう、どれだけ有効に条件付けをするかという単純な話であって、イデオロギー的な背景はまったくないんですけれどね。
助手:学生運動が盛んだったころ、日本の機動隊も、戦いで負けないようキレやすくする訓練をしていた、なんて噂を聞いたことがありますけど。
共信:私は逃げちゃいましたよ、怖いから(笑い)。ある時期は、それがトラウマになってたりして。
増田:でも、戦争に追い込まれたら逃げるような人たちが兵隊でいてくれるっていうのは、僕は歓迎ですけどね。撃ち殺されますけど(笑い)。
共信:このごろ、日本には逆に「ちょっと軍隊でも入って、男らしくなればねえ」なんていう人もいるじゃないですか。私が思うのは、日本って小学校中学校と教育を受ける中で、何を信じればいいっていう、いわゆる「柱」がないじゃないですか。それが不安のもとなんですよね。その「柱」は自分で獲得するものなんだよ、って教えてくれればいいんだけど。自らのアイデンティティを獲得する過程で、人が社会の中でどういう立場で生きていったらいいのかを教える教育があまりにもないので、若者が混乱するんじゃないんでしょうか。
増田:いや、混乱したほうが、特定の見方を押し付けられるよりもはるかにいいですよ。たとえば日本の少年犯罪ってものすごく大騒ぎしてますけれども、世界中と比べると、パーセンテージで一桁少ないです。特に凶悪犯は二桁くらい少ないです。日本の子供は世界中の子供に比べて、圧倒的に健全に育っていますよ。アメリカだと、公立の中学や高校に子供を通わせる親が一番心配するのは、学校にドラッグディーラーが来ることなんですよ。
共信&助手:…。



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目次
表紙
『日本型ヒーローが世界を救う!』
〜著者:増田悦佐に聞く
好きな漫画は? / 株式アナリストと知的エリート
「日本型ヒーロー」って何?
知的エリートとアイデンティティ(自己同一性、あるいは共同体への帰属意識)
「日本の子供」はまだまだ健全!? / 世界を変える同人文化??
で、結局おたく文化は世界を救うのか?
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