ここ最近、イベントでの一番の目玉はコスプレで、回を重ねる毎に参加者が増えているようです。日本のアニメーション作品だと衣装も2年位のタイムラグがありますが、ゲーム関係の衣装は、流行もリアルタイムのようです。また普通のTVドラマの衣装をマネする人も多いです。コスプレイヤーは皆かなり気合いが入っており、情報が少ない割にはしっかり作っているので驚くことが多々あります。また参加者の年代が、高校生から大学生の範囲だということも注目に値します。小遣いや少ないアルバイト代の中からどうやってお金を工面しているのか、とても疑問なのですが…。
またコスプレを見ていると、タイ人のタブーな部分もこの時ばかりは忘れられているようです。というのもタイ人は敬虔な仏教徒で、女性はむやみに肌を露出してはいけないという教えがあるのです。海や川で泳ぐ時には、水着の上にTシャツを着るほどです。
ところが、コスプレでは意外に肌を大きく露出した服が多く、多分若者は、このような場だけの特例として捉えているのだと思います。またタイではあまり人前で騒いだりしないのですが、その辺りもイベントでは特別のようです。
それにしても、会場での若者の行動は不思議なくらい日本のそれと良く似ています。会場の隅で自分の描いたイラストを交換したり、気の合う人同士が床に座りお喋りをしていたりと、言葉が違わなければ、日本の何処かで行われている風景と勘違いしそうな位です。タイ全体から見ればとても少ない人数ですが、彼らの熱気はとても大きなもののように感じます。
このように楽しんでいる若者を見ていると、タイのマンガに関する将来は明るいと思うのですが、一方で一部の若者は、タイの良い伝統が変ってしまうのでは、という不安も感じているようです。現在はまだ、大人がファン活動にあまり注意を向けていないので良いのですが、大人が「駄目」といいだすとすぐ規制に走る傾向がタイにはあります。少し前の話ですが、タイで『クレヨンしんちゃん』が、文部省から内容が下品だと注意を受け、放映禁止までには至らなかったものの、社会問題になったそうです。
しかし、現状の問題点は多くとも、マンガやアニメーション、ゲームなどの市場は、将来は一層大きくなっていくのではないでしょうか。
なお、マンガ/アニメーションファンの若者の中には、日本語を勉強している人がかなり多いようです。高校の特別授業で日本語を学んでいる人や大学の専門コースに通う人々等々、日本のマンガやアニメーションが好きで日本語に興味を持ち勉強している人たちです。日本のソフトがとてつもない影響力を持っているのだなと、改めて感じる思いです。
以上、まだまだ見えていない部分も多いかと思いますが、この先もずっと、タイのこの若者達が、どのような方向に行くのかを見届けていきたいと思っています。
(http://webclub.kcom.ne.jp/ma/kajikun/)
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