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色の表現領域を広げる、高彩色印刷

HEIDELBERG Hi-Fi Color


 私の知るかぎり、高彩色印刷はハイデルベルグ・ジャパンが「ハイファイカラー」という名前でシステム開発を行っているはずだ……。早速ハイデルベルグ社に話を聞きに行くことにした。今回快くインタビーに応じてくれた方はハイデルベルグ・ジャパン サービス本部の課長「浅水 孝」さんです。
尚、ハイデルベルグ社はドイツの印刷機メーカーで世界のトップメーカーです。

[注] 本文中の(*1)〜(*4)をクリックすると対象としている参考画像にジャンプします

○AIDE新聞のカラー部分(表紙、裏表紙、1ページ、 2ページ)を見ながら…。

A: 今回は実験のつもりで4色と7色(高彩色)を比べて観たんですけど、いかがですか?ちょっと冒険なんですけど。
あ: そうですね。(ゲラ刷りの表4(*1)を見ながら)1回目の実験ということだと思うんですけど、読者の方はこの女性のイラストが一番目を引くところだと思うんですが、その中ではハイファイ印刷で際立った色というのは残念ながらないと思うんですよ。ただちょっとバックの方に目を移してもらいますと、この女性のバックにあるグリーンの葉っぱですかね。これは明らかに4色と7色の違いが出てると思います。
A: 一番顕著なのはこの葉っぱですよね。あとこの文字(右上の Paradise Cafeという字(*1))。
あ: やはりハイライトな明るいグリーンといいましょうか、きれいな緑が再現されているのが7色と言えますね(*1)
A: これで蛍光ピンクが入ると完璧なんでしょうけど。でも私はあまり蛍光ピンクを使わない方向で行きたいんですよ。何故かというと作家さんで嫌いな方がいたんですね。「蛍光ピンクを入れると絵が軽くなる」と。実際そういう方もいらっしゃるんですよね。本来の顔料、油絵の具には蛍光ピンクは入ってないんですよ。去年の冬コミケ用にポスターを高品位印刷で作ったんですけど、その時作家さんが「私は蛍ピンが嫌いだから使っていないので宜しく」と言われまして。よく話を聞くとそうゆう事だったんです。
あ: こちらの、比べてみる高彩色印刷のページを見ると、(2ページ)上のイラスト(*2)または(*3)はやはり4色と7色の差がよく出てるのは、下にあります紫系の水玉ですね。7色の方はかなり紫が増えてきてるかなと思うんですが、残念ながらその面積があまり大きくないですから分かり難いですね。
A: よーく見ると7色の方がいいんですよね。

p03.jpg (10290 バイト)
▲AIDE新聞カラー刷り部分のゲラを見ながら話をする「浅水さん

あ: 下の写真(*4)ではこのスノーボードが効果がわかりますね。
A: (男の人の肩の部分を指しながら(*4))例えばここはどうですか? オレンジ色なんか。
あ: そうですね、男性の方のオレンジ(*4)なんかは出てますね。
A: 空もいいですよね。(*4)
あ: そうですね。写真そのものを見るとこっちの7色の方が近いと思うんですよね。ただ、読者には普通印刷でしか見れないから比較はできないんですけどね(笑)。やはり途中工程で見る人であれば、7色の方が写真に近いというのはわかると思いますね。特に女性のグリーン系のパンツですとかジャケットの手のところ、こちらのスノーボードはかなり良く上がってると思うんですね。(*4)
A: 濁りがなくなってますよね。暗くないですよ。ピュアというか、抜けがいいですよね。
あ: 要はこの辺の色が多い原稿であれば、それだけ7色にした価値があるし、もしそういう色がないんであればあまり差がないというのが言えることかなと思いますね。ハイファイ印刷は原画(オリジナル)に対してより忠実に再現をするのが第一の目的と思いますが、プロセス4色インクで十分再現がカバー出来る原画(オリジナル)であれば、ハイファイの効果が少なくなります。
A: 私が初めてハイファイカラー(高彩色印刷)という言葉を耳にしたのは、2年前のIGAS(アイガス)とい印刷展示会なんですけど。あれ(アイガス)は2年に一回日本で開かれる世界的、特にアジア地区では一番大きな印刷機材展ですよね。ドイツでもこれと同じような展示会ありますよね?なんか説明口調になってしまってますが(笑)。
あ: 日本はアイガスですね。ドイツでは「ドルッパ」が有り、ヨーロッパだけではなく世界最大規模です。
A: 前々から私は「カラー印刷は何で4色なのか? 3色でも、又必要であれば6色でも8色でもいいんじゃないか」と思っていまして。で、その展示会で確かハイデルさんのブースだったと思うんですが、一番大きな展示ブースでしたから、係の人に「もっと綺麗に、原画に近く出す方法ないんですか?」って聞いたんですよ。そしたら「いや、出るのがありますよ。ハイファイカラーっていうのがありますよ」って言うんです。
あ: そのアイガスの時、うちのブースでいろいろなハンコ(製版)作りからサンプル印刷までデモンストレーションやってたんですけど、それが私供で言っている「EderMCS」(エダーMCS)という商品のハイファイカラーですね。
A: あっ、そうですか。
あ: ええ、その前からやってます。
A: そうするともう10年前位からやってるんですか?
あ: いえ、僕の知ってる限りで4〜5年だと思います。最初そういうことがあるというような参考出品から始まってきてるようですね。
A: こういう考え方というのは前からあったんですよね。要するに美術品を印刷するときなどに、従来の印刷では再現できない色とか領域とかっていうのがあったみたいで、その時に補色としてオレンジを特色で入れたり浅葱を入れてみたりですね、7色、8色というのを聞いたことがあるんですけど。そういう発想ですよね?
あ: まあ、特色とはちょっと違うんですけどね。図1を見ていただければ分かると思うんですが、CIELAB(シーラブ)というカラースペースが、一言で言えばが 人間が見える範囲を示している訳ですが、RGB(コンピューターディスプレー等)、CMYK(印刷の範囲)と段々と色再現性が少なくなってきちゃうんです。あくまでもエリアを広げるというのがハイファイですね。特色というのはある色だけを引っ張る性質がありますから、ハイファイの場合はなるべく面積そのものを増やそうというのがあると思いますね。
A: 特色とは違うということですね。
あ: 特色というのは普通、ピンクであるとか一つの色に限ってやられてると思うんですが、この場合にはRGBというものを入れることによって再現領域そのものを増やそうという考え方ですね。
A: カラー印刷(4色)というのはCMYKのかけあわせによっていろんな色を出してますよね。その領域を広げるということですか。
あ: そうです。現在のプロセスカラーインクというのは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)なんですけど、イエローというのは割と理想に近い形で供給されていると思うんですが、マゼンタ(M)とシアン(C)というのは本来の理想的なもの以外のものが入っている傾向にあるんですね。例えばそのマゼンタ、シアンを混ぜると「ブルーバイオレット」になるわけですが、やはりブルーバイオレットの本来の持つ色よりもちょっといらない色が入ってしまっているというのがあります。同じようにイエローとシアンを足して「グリーン」になるわけなんですが、やはり本来のピュアなグリーンとはちょっと違った形が現在の形ですので、であればそういった色をかけあわせではなくて、ブルー、グリーンのインクを用いてやってみたら再現領域が増えるんじゃないかという考えでやってみたわけです。
A: レッドはどうですか?
あ: レッドはですね、どちらかというとイエロー、マゼンタを足して、いわゆる業界で金赤って言うんですが、かなりこれは強い色として再現は出来ていると思うんです。
A: 赤ベタ(マゼンタ100%)、黄ベタ(イエロー100%)ですか。
あ: そうですね。ただオレンジ系が割と弱いので、どちらかというとインクの色自体はレッドと言ってますけれど、オレンジ系が強いレッドになってますね。その方が再現領域が増えるという形をとってます。
A: 簡単にRGBを入れると言いますが、実際やってみると「モアレ」(アミ点の干渉による模様)が出たりすると思うんですよ。私が聞いた話ですと、YMCK4版で角度が15度ないし30度ずつきりますよね。そうすると5色が限度でしょ?
あ: そうですね、おっしゃる通りですね。ただ、それには2つ提案がありまして、1つはこちらの方に出てます「ダイヤモンドスクリーン」というFMスクリーニングが有ります。これは私供の商品でずいぶん前から出来てるものなんですが、角度のないスクリーニングですから1つはこれが提案できると。もう1つは、例えばこう考えていただきたいんですが、今までブルーバイオレットを表現する場合にはシアンとマゼンタのインクがきてブルーバイオレットだったんですね。そうすると2つの角度が最低必要ですよね。ところがブルーバイオレットというインク1色で済ませられれば角度1つで済みますよね。ただ、ブルーバイオレットも明るいブルーバイオレットから色が段々濃くなってくるという場合には、それを例えばブラックのインクでやれば少なくともそこでは2つの角度で済むわけですよね。今までかけあわせていた角度の数よりは少なくて済む場合もあります。それからブルーバイオレット、グリーン、レッドというのは今まででいうとインクの2次色に当たります。CMYKというのは1次色と呼ばれてますが、それを重ねるとRGB、2次色が生まれます。RGBというのはそれ以上足すと黒になってしまうわけですね。印刷というのは減色混合ですから、白いところから色をのせてだんだんと色もきますけれど、減色ということで濃くなってくるわけですよね。1次色をぶつけると2次色になります、で、2次色同士ぶつけると黒になっちゃうわけですね。ハイファイ印刷ではRGBのインク同士は通常ぶつけないようになってます。ですからさっきのモアレのことで言いますと、角度がいろんな角度、7種類の角度になっちゃうと思われがちなんですけど、例えばRGB同角であっても理屈から言っても問題は有りません。
A: そこに難しい技術とノウハウがあるわけですか?
あ: そうですね。
A: 例えばですね、RGBだけで今後印刷するということはないんでしょうか? 一般の人が考えると思うんですが、テレビは3原色でRGBなのになんで印刷は4色なの? という素朴な質問が出てくると思うんですが。
あ: それにはやはり加色混合と減色混合という大きな2つの双璧があると思うんですよね。テレビというのは電源付けないと真っ黒ですよね。電気を付けることによってRGB全部光れば白になるというように、どんどんと明るい方にいくわけですよね。印刷というのは紙が白ですから。白いところにインクをどんどんもっていって、暗くしていくのが減色混合ですね。まずその2つの根本的な違いがあると思いますね。

p04.jpg (8266 バイト)
▲図1 カラースペースの比較

A: これ、ソフトがあるんですよね?
あ: はい、ソフトはうちの方で商品として販売してます。
A: 高いんですか?(笑)。
あ: マッキントッシュに入れるソフトですから、専用な機械を使うわけではないですね。やはりCMYKのスキャンニングしたものからEderMCSというものをかけて7色とかを作る意味では、そんなに難しくはないですね。ただそれを印刷する時にノウハウがおのずと必要になってきます。
A: 管理とか大変でしょうね。
あ: そうですね。だからあるイミ逆行してる部分があると思うんですよね。今まで4色だったのが、例えば極端な話2色でフルカラーができるようになれば誰でも飛びつく技術なんですが、4色だったのをむしろ版数を増やすことによって、その前の製版のコストというのがむしろ上がってしまってると思うんですね。ただ、それでも付加価値をつけて印刷でより色再現を増やしたい、という目的でこういう技術が出てきたということですね。
A: 今日は忙しいところ時間を割いて頂きまして有り難うございました。又わからない事が有りましたら教えてください。


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▲ハイデルベルグが誇る印刷機、スピードマスターSM74-8-P

■協力:ハイデルベルグ・ジャパン(株)
印刷協力:大丸印刷(株)


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業界探検
最先端の印刷技術を覗く(高彩色印刷)
業界探検シリーズ第6弾
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