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●この法案が可決された場合、具体的にどの様な事が起こりますか?

西: 今回の法案ではですね、非常に複雑なんですけど、基本的に作ろうと思った人がですね、本音としてはやっぱりマンガを含めて規制したいと思っている…。
A: 節があるんですか?
松: 節があると言うより、かなり明確に、その事は。
米: マンガも入れたいんだけど、今うるさいから取り敢えず入れないみたいな言い方ですね。
A: いま言ってるんですか?
米: 簡単に言うと。
A: 作った人が?
米: ええ。
西: 言ってます。
A: それは?
西: 森山さん(自民党)とか、野田聖子さん(新・郵政大臣)とかですね、あと堂本さん(さきがけ)。
松: 割と森山さん、堂本さんとかその辺ははっきりと。
西: そうですね。出しておられると。
米: 基本的に、善意が悪意に変わる瞬間と言うのが、この法律に見える。皆さん善意なんです。森山さんを含めてたぶん善意なんです。
A: この法案が通るとサークルさんはどういう影響を受けますかね?
平: 本人が高い年齢で描いていても絵から受ける印象で若い年齢にとられて、児童ポルノだ!って言われる可能性もあるんですよ。
平: え? それじゃ、きれいでかわいい絵柄のマンガ家は?
米: つまり、絵がかわいい人はすべてキャラが少女に見られてしまい、もうだめなんですよ。
A: それは主観的な事なんですか?
西: そういう風に見えればダメなんですよ。
A: 見えればダメ?
米: 具体的に描写すると言われても。
A: それは科学じゃないですね?
米: いえ。だからさっき言った日本人の成人のAVが、未成年のチャイルドポルノとして撤去されたと言うのはそういう意味合いでしょ? 外国なんかでは。
西: 具体的に言っちゃうと、マンガに関しては「表現の自由だ」って今回は随分言いました。我々としては「この子が被害を受けているからそれは禁止する」と言う風な観点で法律を作って欲しいとお願いしましたんで。その結果特定の子の被害者がいるわけではないマンガは今回は外すと言うことになったんですね。ただ向こうの本音は規制したいわけですよ。
A: 今回は、はずすんですね。
西: 今回は外すんです。ただし3年後に見直しの条項がありますので。
A: ああそうですか。
西: ええ。そこはどうなるのか?と言う。
米: あともう一つは、特定のモデルがいた場合ですね。
西: そこなんですよ。
米: モデルって言うのはどこまで含むかがえらく違うわけで、目の前に裸で寝てて、それをスケッチしたり絵にしたり、を考えているんでしょうけれども。
西: そうなんです。
A: そうすると違反になるんですか?
西: 現行の法律では一応絵は入りますけど、マンガは入らない事になっていますので……。
A: 絵というのはスケッチと言う事ですか?
西: そうですね。そう言うものを想定しています。
A: マンガと絵というのは?
米: だから向こうは同じなんですよ。
平: そうですね。法案を出した議員さんに、マンガと絵についての区別というのはないです。
西: 堂本さんとかには一応あるんですよ。ただそこを逆に利用する動きがありまして、森山真弓さんは『世界日報』で、今度郵政大臣になる野田聖子さんは朝日でインタビューに答えていたんですけど、「今回の法案では残念ながらポルノコミックみたいなのは規制出来ない」と。「残念ながら」とついているんですよ。「但し実在のアイドルをモデルにする様なポルノコミックがあれば、摘発の対象になるのでしょうね」と。未成年のアイドルをやれば。
A: アイドル?
西: ジャニーズJr.……。
A: それをモデルにしてマンガを描くと……。
西: と、言っているんですよ。たぶん直接ダイレクトに影響があるかも知れないというのは、まず第一にここだと思います。
米: そうですね。アイドル系が危ないとうちも言ってるわけで、当然本人を裸にして描くわけじゃなくって、勝手に想像して描くわけ何ですけど、そういうことは許されない。
西:

仮に本人に被害があるとしても、それは名誉棄損等の次元の被害があるだけであって、直接本人に性虐待や性被害がないんですけれども、そこの所をやっぱり野田聖子さんなんかは少しでもマンガの範囲を広げることによって、この法案を突破口にして一気にポルノ規制にもって行こうと。場合によっては大人の方を含めたポルノ規制にもって行こうと、その一里塚として考えている、っていう所なんですね。ですから我々としてもちょっと…。

米: 汎例で作られちゃうと非常に不味いんで、もしそうなった場合には何か一つそう言った特定の物が上げられ る可能性が非常に高い。
西: そうですね。ですから我々の方としても民主党の方にもお願いしたんですけれども、そういうことも拡大解釈される恐れもありますので、スケッチのことはありますが、基本的に絵と言う表現は外すと、お願いしてやっているわけです。
A: 今は絵が入っている?
西: 今の法案では絵が入ってます。
A: 修正案では入っていない?
西: 民主党の要求では絵を外すように言ってます。
A: 今度臨時国会が8月に招集ですよね。それで決まる様な可能性はあるんですか?
松: ぶっちゃけた話をしますと、法律の規定によって衆議院の解散した場合には、審議中の法案は一旦廃案になります。ですから解散総選挙がまだ匂っている現状に置いてはその段を含めて全く不明確と言う形ですね。
A: まだわからない?
松: そうですね。
米: この前の参院選の結果があるので、どう動くかいろんなことを含めて一番解らない状態です。逆に言うなら夏コミは何とかなると(笑)。個人的にはそうなんです。
A: 冬コミはどうですか?(笑)
松: 冬コミはですね。もしとんとん拍子で成立したとして、9月会期末での成立になります。そうなった場合には施行まで猶予期間がありますので、冬コミについては猶予期間に入る公算も入れると影響がある可能性は極めて低い。
A: 低い?
平: 一応、今年中は大丈夫でしょう。
米: ただぎりぎり引っ掛かってくる可能性もある。

▲98年6月10日行われた「シンポジュウム 児童買春・児童
ポルノ禁止法案を考える」のようす。場所は第二議員会館
松: そうですね。猶予期間は60日ないし90日。既に幾つかの編集部や業界団体については警察の方から「これからこう言う事があるから気をつけなさい」と言う口頭での談話等を通じて規制への動きがあります。
西: 今回の児童ポルノ法案がこれまでと違うのは、今までは、猥褻物なんかの頒布目的所持、要するに配ったり売ったりするのは違法なんですけど、作るのは実は違法ではなかったのですね。
A: 「……これらの目的で製造し、所持し、運搬し、輸出し……」これ全部入るんだ。全部ダメなんですよね。
西: ええ。
A: 持ってるのもいけないんですよね?
米: 所持に対してはたぶん他所で問題にするんではないかと。
西: 単純所持はこれが禁止されますと、麻薬並みの扱いになりますから、さすがに問題になっているんです。単純所持は一応禁止だけど罰則がないことになりました。ただ、3年後の見直しの規定にかかってくると。
A: 一応、「3年以下の懲役又は300万円以下の罰金」。
米: だから自分で描いてもダメなんですよ。
西: そうですよ。
米: 「将来的な目的」と今の所書いてあるんですけども。
西: 絵が入ってなおかつ所持がダメって事になって、あと製造がダメと言う事になりますと、それこそ中学生や高校生とかが落書き的にエッチなマンガを描いてみたら、そこでいきなり逮捕される、と言うことがありうる、と言うことですね。これ大変なことですよね。
平: これだったら出版関係者はあらかた捕まるでしょうね。いやだなぁ……(笑)。
A: コミックマーケットの代表の立場としてですねこの法案の問題点にちょっと。
米: 先も言った様にそのまま通っていいように運用されたりすると引っ掛かって来るし、まずアニメのキャラクターは殆ど未成年ですし、芸能系も含めて。厳しい運用が行われれば6割か7割くらい引っ掛かって来ちゃうんじゃないかと思うんですよ。
A: もう何か手は打ち始めたのですか?
米: いや。やってません。ただ児童ポルノ写真に該当する物に関しては一応掲載を禁止、と言う形で今回からやってるんです。これに関しては毎回コミケットで1、2誌ぐらいそう言うのがあったりするんですが、ちょっとカット的に使ってみたりとかと言うのが中心なんで、取り敢えず禁止項目に入れて問題は無いだろうと。ただ、何もやりたくないと言うのが一番のうちの立場なんですけど。
A: そうですよね。
米: 「絵」が入るか入らないかまだ法律で決まって無い、通って無い状態なんですから、何も言えない。どういう形で通るのか、厳しい目で見守るしかないわけですよ。だから先言った様に法律として通っちゃうと、もうほとんど改正も何も出来ない。例えば明治に出来た175条とかがそのまま生きてるわけで、廃案にする事もおそらく不可能なんで怖いですね。
平: 憲法は戦後だけど、刑法は明治から生きてる。
A: その175条と言うのは?
西: 猥褻物頒布となります。勿論法律では頒布です。

▲6月10日のシンポで発言する藤井さん(中央)左は宮台さん

●例えば今後この法案に、私たちはどんなアクションを起こせるんでしょうか。

米: 勝手に作られて勝手に進めて何も出来ないと言うのが一番の問題なんですよ。
松: たぶんてっとり早く廃案にする、非常に合法的な手段としてはですね、「解散総選挙」と言うのがあります。つまり法案を審議中に解散総選挙に持ち込む事によって、自動廃案と言うのを狙うんです。
平: だから民主党とか今の野党の人たちが頑張って解散に持ち込んでくれれば、あとは私たちが各党のこの件についての公約を見てそこの党に投票すると。
松: いずれにせよ、積極的に政治の世界に関わっていかないと、何も出来ないに等しい。例えば個々の議員さん直接と言うのはいいのか解りませんが、その支援団体の方々との話をして、この問題に意識を持っている事を表明する事は、重要だと思います。特に18、19、20歳前後の人達が、そういう団体に数人でも顔を見せること自体がですね、現代の政治の世界では極めて異例の事とされますので、そういう形で顔をだして話を聞くと言うだけでもだいぶインパクトがあると思います。
A: やはりこれからは政治に無関心というわけにはいかないでしょうね。
松: はい。
米: つまりこの人たちは有権者である、と言う事を認識してもらわなければならないわけです。今回の投票率で20代は2割と言ってたかな。
西: そうですね。今回上がった様ですが。
松: いわゆる政治団体系の事で非常に深刻な問題点となっているのは、10代後半から20代前半までの約10年間は、宗教とか労組など組織動員する以外では来ないんですね。組合にしても20代の組織率は極めて低いもので、30代にしても実は非常に少なくって、40代50代がほとんどなんです。
西:具体的にアクションと言う事で2、3考えていたんですけど、私は興味をもって話を聞きに行ったり、手紙を出す事だと思います。そのためにはやっぱりいろいろ調べなくてはならない。今回の法案、法務委員会に降りることになりました。法務委員の名前ぐらいは衆議院に電話すれば解りますので、法務委員にお手紙書くぐらいは皆さん出来ますよ。
米: ファックスを送るとか、葉書を書くとか。
西: そうですね。そういう事は必要だと思います。ただちょっと注意したほうがいいのは、これはむしろここんとこ書いて欲しいんですけど、僕は電子メールは止めた方がいいと思います。
A: Eメールのことですか?
西: そう。Eメールね。あのEメールは気楽な手段なんですよね。だから一つボタンを押せば、お仕着せの文章を100人以上の議員さんに送れる、と言うのを作っている人がいましてね。全く同じような文章が垂れ流されてくるだけで、議員さんから非常に迷惑だと言う声があがっているんですよ。逆効果にしかなっていない。つまりそう言った怠けた事をやらないで、自分自身の考えで書いて出すと言うのが大切だと思うんです。
A: 自分の字で書く、と。これだけ考えを持ってるんだぞ、見たいな。
西: そうですね。お仕着せでやるとダメみたいな。
松: 割と議員さんは横の連絡ありますので。
米: 要するに衆を頼むのではなく、個々の問題として、国民が、市民がこれを望んでいる、と言う事を解って貰わないとダメなわけで、そういう形でやって貰いたい。圧力団体と言うのはある権威であって、何かを標榜する団体みたいな形で物が来るとまとめて一つ何ですよ。10万人から来ても同じメールだったら何かの団体だ、と。つまり「マン防」と言う団体がやっているな!と。それじゃダメだ、と言う事ですよね。そういう物にはへきえきとしてるし、ましてや市民団体とか全部そうでしょう?
松: ま、そうです。選挙区、党等の事は関係なしに、政治に意識を持っているんだと、個人が一人一人で話をしていく。勿論この中で最低限の礼儀とか、態度とか必要になって来るんですけれども。

●もう法律に無関心ではいられない。

A: 何か法案自体を読むって言うのも結構難しいですよね。
米: ただね。これに関しては善し悪しなんですが、これからですね各個人が最低限法律知識を持つ、と言う事は決して損ではないです。逆に言ってしまいますと、これから日本においても、法律の知識を持たない人間が幾らでもカモられると言う世の中になる可能性が極めて高いですね。「ナニワ金融道」をお読みになれば解るわけで、法律がここでこうなって、ああなって、こうなっている、と言う法律の整合性は見えない人は、自分の財産を全部他人に取られちゃって、最悪、生命の危険もあるとしても文句は言えない。法律を知らなかったから、と言うことでなると言う可能性が極めて高い、と言う事です。基本的には、政治にしても法律にしても自分の身近な問題に考えて、私の生活がこうなって来る事を考える事から始めて貰わないと。ですから特に同人誌に関係して言うならば、「あなたたちが作ている同人誌がダメになるんだよ!」と、言う言い方しか今はできないですよね。なぜダメなのか?と言うとこう言う法律が通るからと。「考えなさいよ!」と言う話までしか、準備会としては出来ないです。
平: このまま進めば商業誌にしたって、例えば加納典明の「テンメイ」みたいに、取り次ぎの人とか関係者全員パクられちゃうとかあり得ますからね。
松: これちょっと抽象的な話なんですけれども、今まで共同体もしくは地域の社会、もしくは所属している会社とか団体が、個人をかなり守ってくれたって言うのが意識としてあると思うんですよ。学校だったり会社だったり地域の集まりだったり……。だがそれはもう今はない。個人を守ってくれるのは法律だけであり、法律が最終的に自分を守ってくれるのだ、と言う意識を持って貰わないとね。
西: 一人一人が実際に法律と相対すると。
松: 逆に言うとマンガを好きな人間を守らない、と言う宣言を法律の側からされると言う事はマンガを好きな人間は何をされてもかまわない。これを受け入れてしまうことはそういうことなんだと。
A: 結局最終的には自分で考えて、自分で行動する。自己責任ということですよね。
米: 展開としては先程言った様に皆が声を上げて届けて行かなければいけないし、ここに国民がいると言うことを、マンガファン、アニメファンも国民であると言うことを知らせなければしょうがないと言う事です。
   
A: 今日は急なことで時間も余りなく、忙しいところを集まっていただきありがとうございました。今回は児童ポルノの方に重点を置いて話を進めさせていただきました。また次の機会に法案のもう一つの柱である児童買春のことであるとか、日々変化していく法案についていろいろ聞かせていただけたらと思っています。まずは読者の皆さんに、こういう法案が可決される、という懸念だけでも紹介でき有意義なものになったと思います。
   
8月26日 ロフトプラスワン(新宿)にて「マンガ防衛同盟」主催で,「児童買春・児童ポルノ法案を 考える」シンポジウムを開催する予定です。
また、9月下旬には「マニアックス」でもイベントする 予定です。
法案の全文はここをクリックしてください。

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目次
行ってみるシリーズ第12弾
アジア漫画探検 韓国コスプレ最前線
児童ポルノ法案を考える
児童買春・児童ポルノ法案全文
漫画版
児童ポルノ法案を考える
対談
USA-GODZILLAを語る
おたよりコーナー
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