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特 集

業界探検インタビュー

イベント主催者に聞く

同人誌即売会
コミックキャッスルが終わる!

2、3年前の企業系イベント全盛の頃から考えるとアマチュアONLYイベントの数が増え、企業系イベントも減ってきたように感じられる今日この頃、やはり世の中の不況が同人誌界にも影響を与えてきたのでしょうか。そんな折、企業系でも評判のよかった『コミックキャッスル』が終わるという話を耳にし、そのイベント運営理念や同人誌観などについてキャッスルの運営をしている・ブロッコリー代表の木谷高明さんにお話をお伺いしてみました。

■プロフィール
きだに たかあき 1960年6月生まれ 石川県出身 武蔵大学卒 1984年山一証券入社 1993年同人誌即売会と出会う 1994年山一証券退社後株式会社ブロッコリー設立 従業員数/60名 ●DC(デジタルキャラクター)マーケットという新しい価値観のもと、ゲーム、アニメ、マンガのファン活動のサポート役を行う。●主な事業としては、コスパ、ジャコム、などのイベント開催、トレーディングカード制作、アンソロジーコミック編集、ゲーム関連商品開発、ゲーム関連商品専門店「ゲーマーズ」経営、国内外に幅広い活動を目指す。


A:

コミックキャッスルが6月で終わりになると聞いたんですが、本当ですか?

木:

ええ、本当です。6月21日でファイナルになります。

A:

いつの間にか消滅してしまうイベントが多い中、キチンとした形で終わられると聞いたので、それはどういうことなんだろうと思って聞きに来たわけなんです。キャッスルを主催しているのはブロッコリーさんですよね。ブロッコリーといえば手広く事業を展開していますが。チョット意地悪な質問なんですがイベントが儲からなくなってきたのでやめる……わけですか?。

木:

同人誌の世界というのは「儲かる」という言葉に非常に過敏になる世界なんで、「儲かる」とか「儲からない」とか「損する」とか、そういう言葉はあまり使いたくないんですが、「会社として続けていく意味があるかどうか」と言えば「コミックキャッスルは非常に意味があります」。
一つにはそこそこの収益が上がるし、募集のサークルさんも以前は500スペース集めるのがやっとでしたが、今は当たり前のように毎回1000サークルを超えています。一般参加者の数も今は少ない時で5300人ぐらいで多い時は6000人超えるイベントになっています。もともとサークルの数の割には入場者数が多いイベントなんです。
私供のやってるお店(ゲーマーズ)でカタログの前売りもやるとか、またカタログの中で告知をやるとか、イベントの時には出店を出して物を売るとか…というようなことを考えると非常にビジネスの上でのもあります。
赤字、黒字でみた場合、サンシャインでやってる分は3回目以降は正直黒字です。しかしこれはイベントそのものが赤字か黒字かということでして。開催までたずさわっている人の人件費とか事務所費用とかを入れると1回も黒字になったことがないんじゃないかなと思いますね。ただ途中からは他の業務もいろいろやっているんで、その経費を考えた場合、実際は黒字か赤字かなんていうのは正直言ってわからないです。

思えば4年前……
■第一回目のキャッスルはいつだったのでしょうか?

A:

94年6月19日に第1回目をやられましたが、その頃の苦労話とかありますか?

木:

まず私自身が同人誌の即売会に行ったのが93年の9月頃なんですよ。それまで同人誌というもの自体見たこともなかったし、即売会も行ったことなかったんです。だから今タネを明かすと、第1回目のキャッスルでは即売会のスタッフをやった経験のある人が1人しかいなかったんですよ。何もかも初めてだったんですね。
だから初めてだからいろいろできたこともあると思うんですけど、苦労と言えばすべてが苦労だったかなと思います。いろんな印刷会社の人やトーン会社の人、サークルさんとか、いろんな人に話を聞いてどこにニーズがあるのかと考えてやったら運がよく成功したのかなという。
今までにもいろんなところが新しい即売会を立ち上げたと思うんですけど、続いているというのはご覧の通りないですよね。そういう意味では非常についていたなと思うし、来てくれたサークルさんと一般参加者の人たちには大変感謝しております。


▲インタビュー後、ポスターを手にする木谷さん

木谷さんのユニークな同人誌説
■同人誌はキャラクター商品だ」………!?

A:

同人誌の方が開くイベントと、キャッスルさんの開くイベントはアプローチが違いますよね。その辺が興味を持っているところなんですけど。この頃コミックマーケット以外のイベントで本の売れ行きが落ちていると聞くんですが…?

木:

そうですね。女性に関してはわからないのですが、男性に関しての同人誌が仮にあまり売れなくなっているとしたら、答えは簡単ですね。同人誌というのは結局キャラクターグッズなんですよ。
“コミックマーケット”になぜお客さんがあんなに来るかというと、仮にオリジナルは別としてパロディが2万サークル参加したとして、それぞれ新刊を1タイトルとしましょうか。そうすると、10人お客さんがついてるサークルも1000人ついてるサークルもいろいろあるんでしょうけど、キャラクターグッズが2万点出品されるということですよね。これはお客さん集まりますよ。
例えば“東京ゲームショウ”で大体出展社数というのは前回87社だったと思うんですが、それで出展タイトルというのは各社5タイトル位が平均として、細かく数えても500〜1000というタイトル数ですよね。それに比べるとコミケは2万になってしまうと。
実際は1サークルで2冊とかそれ以上作ってますからもっと多いですよね。

A:

キャラクターグッズと言ってもコミックマーケットの場合、みんな似たようなものですよね。

木:

それぞれのサークルがやってますから、メーカーが違うと考えられるわけですよ。それぞれが宣伝活動をして、それぞれが少しずつお客さんというかファンを抱えてますから、人が集まるのは当たり前なんですよ。

A:

非常に面白い見方ですね。

木:

男性に関して、もし下火になっているとしたらキャラクターグッズの数自体が他にいろいろ増えてきたわけなんですよ。例えばトレーディングカードとかですね。ようするに、同人誌と競合するキャラクターグッズが増えてきたと。コミックにしてもゲームにしてもアニメの番組にしても、3年前に週30番組位だったものが、この4月〜はCSやWOWOWを入れると70番組あるんですよ。

A:

へー、そんなにありますか?

木:

そうすると全部がキャラクターグッズ化されるわけじゃないですが、昔は数が少なかったから同人誌というのは貴重で魅力のあるジャンルだったんですけど、相対的にシェアが低下している、という捕らえ方だと思うんですね。

A:

なかなか面白い切り口で同人誌を捕らえていますよね……。そのほか、毎週のように、オンリーイベントもふくめて即売会がどこかで開催されていますが即売会が増えすぎて、「イベントに毎回は新刊を出せない」という声も聞くんですが。

木:

数が増えすぎたというのもあるでしょうね。それとやっぱり個人がやる方が面白いものができるわけですよ。だから企業が、企業という言い方はあまり好きじゃないんですが、企業が即売会を運営する時のお客さん、この世界では参加者と言いますが、参加者のメリットはきちっと運営されている、定時に始まって定時に終わる。手続きも間違いがないし、問い合わせ電話をかけてもちゃんと人が出る。信頼感だと思うんですよね。
逆に個人がやるメリットというのは、個人が好き勝手できるわけですから、面白いものができたり、融通が効いたりとか、オンリーイベントだったらジャンルに関して好きな者同志が集まることができると。それぞれメリットが違うと思うんですよ。企業に期待する事としてはお客さんを集めてくれるんじゃないかというのがありますよね。
だから企業という名前を語ってイベントをやっておきながら手続きが不十分だったり、一般の参加者が呼べない、電話をかけても対応が悪い、これはやっぱり具合が悪いわけで。そのうち潰れますよね、こういう即売会は。


▲イベントカタログ、表紙はピカピカに表面処理されている

キャッスルのポリシー
■「イベンターは黒子!主役はサークルだ!」…?

A:

コミックキャッスルさんのポリシーというのは?

木:

一般のお客さんをいっぱい呼ぶことですね。
何故かっていうと、サークルさんというのは重いものを持ってわざわざ会場まで来ているわけですよね。参加費も机半分を結構な金額で買って頂いているわけです。会場費はサンシャインは高いんでこれ位に設定しないと運営自体できないんですけど。もし会場費自体が安いんだったらもっといろんなところがイベントをやってると思うんですよね。サンシャインでやらないというのは高いからみんなできないんですよ。
その中でわざわざ高いスペース代払って重い荷物を持って来てもらってるんで、そういうサークルさんに対して一般客が少なくて本が売れなかったというのはあまりにも申し訳ないと思うんです。キャッスルが始まって以来ずっとポスターを作ったりしていますが、集客には大変役に立っていると思います。

A:

カタログもきれいですよね。

木:

そうですね。最初始めた時はいろいろ言われました。カタログの中に遊びがないとか、参加する部分がないとか。
私の考えでは結局即売会というのは黒子なんですよ。黒子が前面に出る必要はないんですよ。たまに出る時は一般のお客さんに情報を発信する時です。それだけなんですね。だからカタログの中で遊ぶ必要は全くないと思っているんです。まぁ、たまにはあってもいいと思うんですが、基本的にはサークルさんが主役ですから一般の人がカタログを見てサークルさんを探しやすいようにし、あとは広告なんかは基本的に同人誌を中心として、ゲームとかアニメとかマンガ好きな人たちが通常行っているような店とか、使っているような印刷屋さんの広告を載せていれば、それはまた利用できるわけです。あとは次回の告知がきちっと載っていればそれでいいんじゃないかと思います。
私自身は即売会もそうですし、ゲーム・アニメ・マンガ、オタク的なものももっともっと世間で評価されて然るべきものだと思っているんで、なるべく路地裏的なイメージは消したいなという方針でやってきたつもりです。


▲ブロッコリーが経営するゲーマーズ

再スタートは何処が……?
■キャッスルを引続いてやってくれる人、探してます!

A:

そういうことができにくくなったということですか? つまり自分のポリシーに合わなくなったということですか?やめるのは。

木:

そうですね。うちも取引企業が増えてきましたんでいろんな企業さんとつきあわせて頂いている関係上、業務的にも忙しくなってるし、取引上運営はここら辺で控えるべきなのかなと。

A:

お客さんたちにも迷惑がかかってしまうような、きちんとできなくなってしまうというようなことですか?

木:

今はないですけれど、かかってきてしまう可能性が将来的にはあるかもしれないと。
きちっと盛り上げる形でいい時にやめた方がいいのかなと。カタログの中でも募集していますけど、後を継いでくれるところは現在も募集していますし、候補でいくつか上がってきてます。

A:

キャッスルをどなたかに譲るということですか?それは個人でも企業でもいいんですか?

木:

会社からも個人からも希望が来てますけれど、なるべく会社形態できちっと責任、というのはイコール、リスクなんですけど、責任をとって運営してくれるところを選考させていただいてます。ですから名前が変わるかもしれないですけれど、年に4回サンシャインという場は継続していきたいなと思っています。

A:

条件としてはどんなことがありますか?

木:

運営をきちんとやってくれるかどうかのみですね。売るわけでも何でもないんで、そのままお渡しします。顧客リストとかそういったものは当然お渡ししません。DMを打つ時はうちから打ちます。これだけ集客がついてますので、最後の時にチラシを配って、夏コミでもチラシをまかせてもらえれば、9月末位には新しいイベントの1回目はできるんじゃないかなと思っています。

A:

そういうことであれば参加者もサークルも不安はないですね。

木:

イベント始めといて、こっちの調子がよくなったから「用済みだからやめます」というわけにはいかないですよ。区切りは区切りで主催者が変わったということはハッキリ示すためにも「ファイナル」にして名前ももしかしたら変わるということでやった方が参加してくれる人にもわかりやすいかなと思います。

■最後のキャッスルはスゴイゾ!

A:

最後のキャッスルで何か計画していることはありますか?

木:

今まで最高で1080位のスペースが集まってたんですが、今回は2000を必ず超えるよう目標にしています。あと今まで6700人というのが来場者の最高なんですが、これも 12000人を目標にやります。ということでサンシャインを全館借りることになります。規模的に大きくしたいと思っています。今まで参加していただいたことがあるサークルさんや一般の方に是非来ていただきたいというのもありますし、名前だけ知ってて1度も出たことがなかった人も参加していただきたいと。現状は好評に進んでいます。いつもの倍の早さで集まって来ていますので、満杯はほぼ間違いないでしょう。

A:

サークルの締め切りはいつまでですか?

木:

5月20日です。でもすぐいっぱいになっちゃう可能性があるんで、なるべく早目に申し込んで下さい。チラシも5人の作家さんに描いてもらって5種類作ってますし、ポスターは1回目で描いていただいた七瀬葵さんにまた描いて頂きました。記念テレカとか関連グッズも少し出ます。最後ですから今までの歴史を振り返るような特集を中に入れたり、お祭り的ないつもやって好評な福引とかもやります。その他いろいろ考えていますので楽しんでいただけると思います。

A:

最後に「AIDE新聞」の読者に一言どうぞ。

木:

今後はキャラクターグッズを作るメーカーとして、あと小売店として、場合によってはゲームショーの中でやっているようなメーカーさん公認のオフィシャルな同人誌のイベントをやるということは可能性としてあると思います。うちの会社が打ち出しているゲーム・アニメ・マンガのファン活動のサポーター役をやるという路線は続けていくと思いますので今後ともよろしくお願いします。


*1 シナジー=(共働の意)1:分散した状態にある集団や個人が互いに適応しあうことで統合されていく過程。2:ある集団が目標を達成するために費やすエネルギーの総体。


インタビューを終えて……

 手広く事業を展開している社長さんらしく、お客さんに対する気配りはさすがだなぁと思わせるものがありました。それはとりもなおさず資本の論理なのでしょうか。そうするとオンリーイベントは何の論理で動くのがベストなのでしょうか……?
 くしくも3月31日、インタビューをした日は、ニュースで「山一証券自主廃業最後の日」を伝えていました。そのことを質問すると「このインタビューには関係がないし、今発言するのは適当ではないので」といいながら話をしてくれたのですが……、その話はとうぜん没です。


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目次
冬コミ53レポート
世界の同人誌紹介と交流展 国際パネルディスカッション
業界探検シリーズ第4弾
プロの編集者は同人界をこう見ている
業界探検インタビュー
コミックキャッスルが終わる!
イベント1ページレポート
こみっくさらだ 川越20A
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台湾続報・その他
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